MG0007試験:安全性

本剤は、一部承認外の用法及び用量による臨床成績で評価され、承認されました。

そのため、承認されている「用法及び用量」と異なるデータが含まれます。

国際共同第Ⅲ相長期継続投与試験(MG0007試験)

社内資料
国際共同第Ⅲ相長期継続投与試験 MG0007試験(承認時評価資料)

主要評価項目:治験薬投与後に発現した有害事象(TEAE)/治験薬の投与中止に至ったTEAE

データカットオフ日までの各群におけるTEAEの発現状況は下表の通りでした。

TEAE発現例数の概要(SS)
 
リスティーゴ7mg/kg群(n=98)
リスティーゴ10mg/kg群(n=96)
リスティーゴ群合計(n=157)
TEAE 68(69.4) 86(89.6) 133(84.7)
治験薬の投与中止に至ったTEAE 6(6.1) 15(15.6) 21(13.4)

発現例数(%)

安全性の概要

データカットオフ日までの各群におけるTEAEの発現状況は下表の通りでした。

TEAE発現例数の概要(SS)
 
リスティーゴ7mg/kg群(n=98)
リスティーゴ10mg/kg群(n=96)
リスティーゴ群合計(n=157)
治験薬と関連ありと判断されたTEAE 33(33.7) 57(59.4) 79(50.3)
重篤なTEAE 9(9.2) 22(22.9) 30(19.1)
死亡に至ったTEAE 1(1.0) 2(2.1) 3(1.9)

発現例数(%)

TEAEの発現率は、リスティーゴ7mg/kg群では69.4%(68/98例)、リスティーゴ10mg/kg群では89.6%(86/96例)でした。主な事象(5%以上に発現)は、リスティーゴ7mg/kg群では頭痛(31例、31.6%)、下痢(15例、15.3%)、COVID-19(10例、10.2%)、悪心、腹痛(各8例、8.2%)、発熱(7例、7.1%)、血中免疫グロブリンG減少(6例、6.1%)、疲労、上咽頭炎、関節痛(各5例、5.1%)、リスティーゴ10mg/kg群では頭痛(36例、37.5%)、下痢(22例、22.9%)、COVID-19、血中免疫グロブリンG減少(各14例、14.6%)、悪心(13例、13.5%)、発熱(12例、12.5%)、関節痛、重症筋無力症、浮動性めまい(各8例、8.3%)、末梢性浮腫、上気道感染、高血圧(各7例、7.3%)、嘔吐(6例、6.3%)、腹痛、上腹部痛、インフルエンザ様疾患、口腔ヘルペス、転倒、リンパ球数減少、口腔咽頭痛(各5例、5.2%)でした。

治験薬と関連ありと判断されたTEAEの発現率は、リスティーゴ7mg/kg群では33.7%(33/98例)、リスティーゴ10mg/kg群では59.4%(57/96例)であり、主な事象(5%以上に発現)は、リスティーゴ7mg/kg群では頭痛(19例、19.4%)、下痢(11例、11.2%)、悪心、血中免疫グロブリンG減少(各6例、6.1%)、リスティーゴ10mg/kg群では頭痛(30例、31.3%)、下痢(17例、17.7%)、血中免疫グロブリンG減少(14例、14.6%)、発熱(10例、10.4%)、悪心(5例、5.2%)でした。

重篤なTEAEの発現率は、リスティーゴ7mg/kg群では9.2%(9/98例)、リスティーゴ10mg/kg群では22.9%(22/96例)であり、主な事象(2例以上に発現)は、リスティーゴ7mg/kg群では重症筋無力症(3例、3.1%)、リスティーゴ10mg/kg群では重症筋無力症(6例、6.3%)、重症筋無力症クリーゼ(4例、4.2%)、COVID-19(2例、2.1%)でした。

治験薬の投与中止に至ったTEAEの発現率は、リスティーゴ7mg/kg群では6.1%(6/98例)、リスティーゴ10mg/kg群では15.6%(15/96例)であり、主な事象(いずれかの群で2例以上に発現)は、リスティーゴ7mg/kg群では重症筋無力症(2例、2.0%)、リスティーゴ10mg/kg群では重症筋無力症(3例、3.1%)、重症筋無力症クリーゼ、インターフェロンγ応答測定陽性、血中免疫グロブリンG減少(各2例、2.1%)でした。

死亡に至ったTEAEは、リスティーゴ7mg/kg群では1例(肺炎)、リスティーゴ10mg/kg群では2例[(COVID-19、COVID-19肺炎、各1例(いずれもワクチン未接種の患者)]が報告されました。死亡に至ったTEAEはいずれも、治験責任医師により治験薬と関連なしと判断されました。

本剤の用法及び用量、特定の背景を有する患者に関する注意は以下の通り(電子添文から抜粋)

6.

用法及び用量

通常、成人にはロザノリキシズマブ(遺伝子組換え)として下表に示す用量を1週間間隔で6回皮下注射する。これを1サイクルとして、投与を繰り返す。

体重 投与量
50kg未満 280mg
50kg以上70kg未満 420mg
70kg以上100kg未満 560mg
100kg以上 840mg
9.

特定の背景を有する患者に関する注意(抜粋)

9.5

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。IgG抗体は胎盤通過性があることが知られており、本剤は妊娠カニクイザルにおいて、胎児に移行することが確認されたが、新生児に有害な影響は認められなかった。また、本剤の投与を受けた患者からの出生児においては、母体から移行するIgGが低下し、感染のリスクが高まる可能性がある。

9.6

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤のヒト乳汁中への移行は不明であるが、ヒト免疫グロブリンは乳汁中に移行することが知られている。