MG0011試験:安全性

本剤は、一部承認外の用法及び用量による臨床試験の成績も含めた臨床データパッケージで評価され、承認されました。

そのため、承認されている「用法及び用量」と異なるデータが含まれます。

国際共同第Ⅲ相非盲検長期継続投与試験(MG0011試験)

社内資料
国際共同第Ⅲ相非盲検試験成績 MG0011試験(承認時評価資料)

安全性(主要評価項目:TEAEの発現割合)

データカットオフ日までの各群における有害事象(TEAE)の発現状況は下表の通りでした。

TEAE発現例数の概要(SS)
 
ジルビスク
0.1mg/kg/
0.1mg/kg/
0.3mg/kg群
(n=12)
ジルビスク
0.3mg/kg/
0.3mg/kg群
(n=93)
プラセボ/ジルビスク
0.1mg/kg/
0.3mg/kg群
(n=5)
プラセボ/ジルビスク
0.3mg/kg群
(n=90)
ジルビスク
投与群
(n=200)
TEAE全体 12(100) 85(91.4) 5(100) 86(95.6) 188(94.0)
重篤なTEAE 3(25.0) 34(36.6) 4(80.0) 23(25.6) 64(32.0)
治験薬の投与中止に
至ったTEAE
0 7(7.5) 0 10(11.1) 17(8.5)
死亡に至ったTEAE 0 3(3.2) 0 1(1.1) 4(2.0)

発現例数(%)

TEAEの発現割合は、ジルビスク0.3mg/kg/ 0.3mg/kg群91.4%(85/93例)、プラセボ/ジルビスク0.3mg/kg群95.6%(86/90例)であり、主な事象(10%以上に発現)は、ジルビスク0.3mg/kg/ 0.3mg/kg群ではCOVID-19、重症筋無力症(各24例、25.8%)、下痢(17例、18.3%)、頭痛(15例、16.1%)、上咽頭炎(14例、15.1%)、関節痛(13例、14.0%)、四肢痛、悪心(各12例、12.9%)、疲労(10例、10.8%)、プラセボ/ジルビスク0.3mg/kg群では重症筋無力症(21例、23.3%)、COVID-19(20例、22.2%)、頭痛、悪心(各14例、15.6%)、上気道感染(11例、12.2%)、上咽頭炎、尿路感染、関節痛、注射部位内出血、疲労(各10例、11.1%)、下痢(9例、10.0%)でした。

重篤なTEAEの発現割合は、ジルビスク0.3mg/kg/ 0.3mg/kg群36.6%(34/93例)、プラセボ/ジルビスク0.3mg/kg群25.6%(23/90例)であり、主な事象(2%以上に発現)は、ジルビスク0.3mg/kg/ 0.3mg/kg群では重症筋無力症(9例、9.7%)、心筋梗塞(3例、3.2%)、COVID-19肺炎、蜂巣炎、肺炎、心房細動、心停止、胆嚢炎(各2例、2.2%)、プラセボ/ジルビスク0.3mg/kg群では重症筋無力症(6例、6.7%)、重症筋無力症クリーゼ、急性呼吸不全(2例、2.2%)でした。

治験薬の投与中止に至ったTEAEは、ジルビスク0.3mg/kg/ 0.3mg/kg群で7例(心停止、重症筋無力症、各2例、頭部損傷、虚血性脳卒中、カンジダ性心内膜炎、各1例)、プラセボ/ジルビスク0.3mg/kg群で10例(重症筋無力症、3例、重症筋無力症クリーゼ、死亡、注射部位内出血、注射部位疼痛、注射部位発疹、腹部膨満、下痢、鼓腸、胃腸出血、血便排泄、腸管穿孔、悪心、口内炎、腹部感染、憩室炎、腸球菌性菌血症、眼瞼擦過傷、皮膚擦過傷、皮膚損傷、皮膚裂傷、急性腎障害、膀胱痙縮、腎機能障害、好中球減少症、角膜炎、リパーゼ増加、葉酸欠乏、背部痛、急性呼吸不全、喀血、各1例)に認められました。

死亡に至ったTEAEは、ジルビスク0.3mg/kg/ 0.3mg/kg群3例(心停止2例、頭部損傷1例)、プラセボ/ジルビスク0.3mg/kg群1例(死亡)に認められ、いずれも治験薬と関連なしと判断されました。なお治験薬投与終了後にジルビスク0.3mg/kg/ 0.3mg/kg群の1例に死亡が報告されました(死因の報告なし)。

本剤の用法及び用量、用法及び用量に関連する注意等は以下の通り(電子添文から抜粋)

6.

用法及び用量

通常、成人にはジルコプランとして下表に示す用量を1日1回皮下投与する。

体重 投与量
56kg未満 16.6mg
56kg以上77kg未満 23.0mg
77kg以上 32.4mg
7.

用法及び用量に関連する注意

本剤投与開始12週後までに症状の改善が認められない患者では、他の治療法への切り替えを考慮すること。

9.

特定の背景を有する患者に関する注意(抜粋)

9.5

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。