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CQ3-7 高齢発症てんかんでの選択薬はなにか

要約(一部改変※1

①合併症・併存症のない高齢者の部分発作には、カルバマゼピン、ラモトリギン、レベチラセタム※2、ガバペンチンが推奨される。
②合併症・併存症のある高齢者の部分発作には、レベチラセタム、ラモトリギンが推奨される。
③全般発作では、ラモトリギン、バルプロ酸、レベチラセタム※2,3、トピラマートが推奨される。

  • ※1「てんかん診療ガイドライン 2018」の表記を一部変更。
  • ※2イーケプラ添付文書 9. 特定の背景を有する患者に関する注意(抜粋)
    9.8 高齢者
    クレアチニンクリアランス値を参考に投与量、投与間隔を調節するなど慎重に投与すること。高齢者では腎機能が低下していることが多い。[7.2、16.6.1、16.6.4 参照]
  • ※3他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の強直間代発作に対する抗てんかん薬との併用療法

解説

高齢発症(65歳以上の新規てんかん患者)593名(平均72歳、1回/3か月以上の発作頻度)で、ラモトリギン150mg/日、ガバペンチン1,500mg/日、カルバマゼピン600mg/日を12か月間の観察で比較すると、カルバマゼピンによる発作抑制率がやや上回ったが、投与継続率は、耐容性の点から、ラモトリギン、ガバペンチンが優れていた。その後の研究から、レベチラセタムとラモトリギンの発作抑制には差がないことが示された。

日本神経学会「てんかん診療ガイドライン」作成委員会 編:「てんかん診療ガイドライン 2018」P.35, 医学書院, 2018

JP-N-DA-EPI-2200144