現在選択されている項目
68 件の絞り込み結果
ステージ外 組織作り・モチベーションUP
- 項目
- FLS導入の意義
事例詳細
Q&A
FLSの導入には、どのような意義がありますか。
FLSの導入により二次骨折予防が推進できることに加え、副次的な効果として、①DXAの利用率向上と増患、②紹介・逆紹介率の向上、③院内業務の効率化、④地域の骨粗鬆症治療の底上げの4つの意義を感じています。
- 回答施設
社会福祉法人 恩賜財団 大阪府済生会吹田病院
- 施設種別
急性期
具体例
- いつ
-
- 誰が
-
- どのように
-
FLSの導入により二次骨折予防が推進できることに加え、副次的な効果として、次の4つが挙げられる。
①DXAの利用率向上と増患
- 当施設では、FLS対象患者のフォローアップとして、退院半年後と以降1年ごとに来院いただき、問診やDXA、FRAXなどの検査を行っている。
- 市の骨粗鬆症検診の二次検診施設であることからも、FLSの取り組み開始後、DXAの利用率は各段に向上し、そのことによる増患の効果もあった。
- さらに、DXAにより骨粗鬆症薬物治療の効果測定ができるため、退院後の治療継続を支えるかかりつけ医の大きなモチベーションにもつながっている。
②紹介・逆紹介率の向上
- 急性期病院である当施設では、大腿骨近位部骨折の患者さんの入院期間は2〜3週間である。
- 退院後、患者さんは回復期リハビリテーション病院への転院や介護施設への入所、また、それらを経てかかりつけ医のもとに戻るが、これら施設との連携を通じて、紹介・逆紹介率が向上している。
③院内業務の効率化
- FLSに必要な情報共有の仕組みづくりや医師の業務をサポートする体制整備に取り組むことで、院内業務の効率化が進んだ。
- 医師やスタッフの働き方改革にもつながる取り組みと言える。
④地域の骨粗鬆症治療の底上げ
- FLSの取り組みを進めるなかで、診療所の先生方から「病院、診療所、患者さんの三方皆良し」という声が聞こえてくるようになった。
- DXAの装置を導入される診療所の先生が増えているほか、骨粗鬆症の疾患への理解を地域全体で深め、ノウハウと知識を共有する目的で立ち上げた「骨粗鬆症を語る会」のテーマは、会を重ねるごとに専門化しているなど、地域全体で骨粗鬆症治療に対する興味や知識が底上げされていることが分かる。
- 患者さんのフォローアップを地域にお任せすることで、骨粗鬆症が専門ではない内科の先生方にも、この取り組みの大切さが理解されつつあるように感じる。
POINT!
- DXAの利用率向上による増患効果を実感
- 後方施設との連携を通じて、紹介・逆紹介率が向上
- 院内業務の効率化が進展
- 地域全体の骨粗鬆症治療に対する興味や知識の底上げに寄与
2022年12月 黒川 正夫先生(整形外科担当顧問)確認
JP-DA-2500453