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ステージ3 Initiation 投薬を含む治療の開始
- 項目
- 推奨薬物治療、転倒予防以外の介入
事例詳細
Q&A
薬物治療、転倒予防以外の介入は、いつ、誰が、どのように行っていますか
入院時に管理栄養士が栄養評価を実施したのち、食事調整やカルシウム強化食の提供による栄養介入を行っています。
- 回答施設
独立行政法人 地域医療機能推進機構 船橋中央病院
- 施設種別
急性期
具体例
- いつ
入院時
- 誰が
管理栄養士・栄養士
- どのように
-
- 2018年4月のFLSの運用開始以降、大腿骨近位部骨折と椎体骨折で入院した患者さんに栄養評価を行った上で、「カルシウム強化食」の提供を行っている。
- FLSの対象患者さんには、糖尿病、高血圧、脂質異常症など生活習慣病を合併した患者さんが多いため、カルシウム強化食は糖尿病食をベースとし、患者さん一人一人への提供カロリーを主食量で調整する。
- 患者さんの多くは骨折による疼痛から活動量が減り、これまでの食事量ではエネルギー過多が生じて生活習慣病を進展させる可能性があることから、カロリーを含む食事全体のコントロールが手術の実施のためにも重要。
- 朝食の味噌汁にカルシウム含有補助食品(プロテイン強化パウダー*)を添加、昼食にカルシウム強化飲料、夕食にヨーグルトを追加し、カルシウム強化を行う。
- 嚥下機能が低下した患者さんには誤嚥対策として、カルシウム強化飲料からゼリータイプの食品への変更を行うほか、ビタミンD・ビタミンKの摂取にも配慮している。
- 栄養指導や相談の際に提案する食事内容は、退院後も継続できることを大切に、『簡単に作れて自宅でも再現可能なもの』をテーマに考えている。
- 入院期間中に栄養介入を実施したことを機に患者さんの意識が高まり、退院後の食生活が見直されることを期待している。実際に、退院後に患者さんからカルシウム強化食についての問い合わせがあったり、栄養指導や相談の件数も増加傾向にある。栄養士が患者さんと向き合う機会が増えていることも、FLSに栄養介入を取り入れた成果といえる。
参考資料

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POINT!
- 糖尿病食をベースに乳製品やカルシウム強化飲料を追加し、カルシウム強化食として提供
- 入院期間中の栄養介入により、患者さんの栄養に対する意識の高まりも見られ、栄養士が患者さんと向き合う機会が増加
2022年9月 山下 正臣先生(整形外科 医長)確認
JP-DA-2500450